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「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。」
降雪。わずかな地域差で天候がばらばらになり、川端康成の描くように、ほんの少し境を越えただけで別世界が目の前に広がります。
仕事帰り。今いた場所と全く違う風景を見ながら実感します。
日常は、予測不能な異世界と隣り合わせにできている、と。
毎年この時期、小倉には雪が舞います。
寒波のなか
ダウンジャケットの下にダウンジャケットを着て、毎日通勤しています。
そして毎日暖かい食べ物を。
鍋、おでん、鉄板ハンバーグ
それらから立ち上る湯気は私たちをじんわりと包んで
「明日もしまた寒くても、がんばろう」
そう思わせてくれます。
当院は今月で一年
一周年記念。さまざまなところからお祝いの声が届く毎日です。未熟な私たちを暖かく見守っていただき、本当にありがとうございます。
振り返ると
知恵とチカラをかきあつめ、手を強く結んで土台を作り
立ちはだかるハードルをひとつずつ乗り越えて、共にあろうとしたことが始まりです。それは決して平穏ばかりではありませんでしたが
「越えていくこと」
そのことだけを考えた一年でした。寄り添ってくれた方たちに感謝しています。
どうかその思いが伝わりますように。
どれだけ障害があっても
ひとがひとを労わるということが
分かり合えますように。
さあ稲刈りです!
とかなんとか言っていたら
あっというまに1日が終わり
あとは掃除。
みんなで使った器具をこつこつ洗います。
あと片付けやメンテナンスは本当に大切なことで
それは物事を長く続けていくために
かならず欠けてはならないね
と
話しながら。
9月で当院は1周年
今日は1年間のたまりを清めます。
少しずつひとが増え、残す足跡も多くなった床
座る時間が延びた椅子
壁のあいだに降り積もった影と気持ち
すべてが、変わらないこの手で清められていきます。
この1年そばにいてくれた人たちに感謝。
当クリニックは清々しい気持ちでまた、シン・スタートをむかえます。