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空間作り

imageクリニックの設計が佳境を迎えており、設計士さんと顔をつきあわせながら細かいことを話し合う毎日です。

私が設計士さんにお願いしていることはとてもシンプルです。「私は感性を喋る、あなたはそれを形にする」ということ。

精神科の治療はクリニックの入り口から始まります。ドアを開け、受付をすませ、待合室で待ち、呼ばれ、処置を受けたり診察を受けたりしながら患者さんは会計へと向かいます。そして次回の予約をすませて気持ちを切りかえ、またそのドアから外の世界へと出て行くのです。

つまり入り口から出口まで治療はずっと続きます。そこには暖かい光が差し、新鮮な空気が流れていなければなりません。静けさと賑やかさのバランスがとれた音や、座りやすい椅子や、人との安心できる距離が確保され、また使いごこちも良くなければ意味がありません。つまり「居心地よく機能的な空間」がなければ、治療は始まらないと私は考えます。

そう言うと、設計士さんは静かに笑います。そして少し考え込みながら、この手にすべてがかかっている、というような顔つきで、非常にクールに青鉛筆を図面に走らせます。その手をみながら私は「あと少しだ」といつも思います。

その、あと少しあと少し、が幾十にも積みかさなって、クリニック平面はいよいよ完成しつつあります。